よく見かける「2人に1人が癌になる」というフレーズ。これは本当なのか?根拠になっている統計データを調べてみました。
その結果、情報や知識よりも大切なことを再確認することができました。
- 「2人に1人が癌になる」は本当なの?
- 調べてわかったこと、思ったこと
「2人に1人が癌になる」は本当なの?
がんの統計データが公開されているページ
国立がん情報サービスには、がんに関するいろんな統計データが公開されています。
※ 統計データの更新は不定期のようで、最終更新日は2016年08月02日。更新されても、この記事でお伝えする内容にしばらく大きな影響はないと思います。
根拠になっている統計データ
上記のページにある「がんに罹患する確率~累積罹患リスク」が、「2人に1人が癌になる」根拠になっている統計データです。
- 3.がん罹患(新たにがんと診断されること 全国推計値)
- 5)がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2012年データに基づく)
※ 罹患(りかん)とは、病気にかかること。がん罹患リスク(%)は、がんと診断される確率のことです。
- がんと診断される男性の確率:63%(約2人に1人)
- がんと診断される女性の確率:47%(約2人に1人)
「2人に1人が癌になる」本当の意味
根拠になっている統計データのすぐ下にある「現在の年齢別がん罹患リスク」という詳細データも確認してみました。
現在年齢別がん罹患リスク(男性)
【例】40歳男性の場合
現在40歳で健康な男性が、60歳のとき(20年後)にがんと診断される確率は7%。2人に1人ではありませんでした。
2人に1人が癌になるのは、「生涯(80歳~)」という条件つきの確率だったことがわかりました。
現在の年齢別がん罹患リスク、男女別データ
男性の「年齢別がん罹患リスク」
女性の「年齢別がん罹患リスク」
※ 2012年データに基づく統計
調べてわかったこと、思ったこと
「2人に1人が癌になる」とは
単に「2人に1人が癌になる」といわれたら、常に50%の確率でがんになるリスクがあるように感じます。でも、実際には「生涯」という条件つきの確率でした。
数字を含む情報には、とくに注意
数字を含む情報はとくに説得力があり、鵜呑みにしてしまう可能性があります。
- 1日に約5,000個のコピーミスがあり、がん細胞が…
- 2人に1人が癌になって、3人に1人が癌で死亡して…
これ以外にも、余命○か月、再発率○%、5年後の生存率○%などたくさんあります。目につく情報をいちいち真に受けていたら、気持ち・メンタルがもちません。
必要ない情報は、切り捨てる
生活習慣の改善を1年以上続けてきて、「知っている」ことと「できる」ことはぜんぜん違いました。情報や知識も大切ですが、活かすことができなければ意味がありません。
目についた情報をいちいち真に受けたり、無意味にネット検索をするくらいなら、あたり前のことを繰り返して積み重ねるほうが私は有意義な時間のように思います。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- 根拠になっている統計データを確認した。
- 「2人に1人が癌になる」とは、80歳からがんと診断される確率のことだった。
- 必要ない情報は、切り捨てていく。
- 目についた情報をいちいち真に受けず、あたり前のことを積み重ねていく。

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