- 治療をはじめてから1~2年を乗り越えた人、とくに3年を超えた人は生存率が高い
国立がん情報サービス、大阪国際がんセンター(旧大阪府立成人病センター)で公開されている生存率のデータです。
これを知った私は生きる希望と勇気をもち、「2年間治療を続けること」を目標にして頑張ってくることができました。
- 胃がんの余命、生存率について
- 2年間治療を続けるため、私がした3つのこと
胃がんの余命、生存率について
余命について
同じ胃がんでも、病状・年齢・体力・体質・治療方法などぜんぜん違う他人の生存期間を、単純に自分の余命と考えるには無理があると私は思っています。
でも実際に他界される人はたくさんいます。医師が判断した余命は現実的なもので、データの数字も事実です。
がんサバイバーについて
がんサバイバーとは、がんと診断されたすべての人のことです。
サバイバー(survivor)を直訳すると「生存者、助かった人」です。でも、がんは生活習慣病(慢性疾患)という考えから、いまでは闘病中の人・経過観察中の人を区別することなく、がんと診断されたすべての人をがんサバイバーと呼びます。
私はがんサバイバーのことを、がんになって「生きている人」ではなく、がんと共に「生きていく人」と解釈しています。
生存率について
国立がん情報サービスには、2つの生存率が掲載されています。
- 4. 1)5年相対生存率
- がんと診断された人のうち、5年後に生存している人の割合。日本人全体で5年後に生存している人の割合に比べ、どのくらい低いか表したもの。
- 4. 2)サバイバー5年相対生存率
- 一定期間生存している人(がんサバイバー)の、その後の生存率。たとえば、がんサバイバー3年目の人なら診断から8年後の生存率のこと。
この2つの生存率をまとめると、治療をはじめてから1~2年を乗り越えた人、とくに3年を超えた人は生存率がとても高くなります。
もっと詳しく知りたい人は、大阪国際がんセンター(旧大阪府立成人病センター)に各部位ごとのサバイバー5年相対生存率が公開されています。性別、年齢、ステージに関係なく生存率が高くなっていくわかりやすいグラフもあります。
2年間治療を続けるため、私がした3つのこと
余命、生存率を決める3つの要素
多くのがん患者を診てきた押川先生は、著書「孤独を克服するがん治療」の中で、運命(生存率や余命)は3つの要素で決まると言っています。
- 運
- 個人の努力
- 治療環境
「1.運」とは、がんの質(スキルスなど)や本人の体質のことです。抗がん剤の効果や副作用・アレルギーの強さなどは、運としか言いようのない部分です。
でも、「2.個人の努力(生活習慣の改善)」や「3.治療環境(主治医とのコミュニケーション)」など、個人でできることはたくさんある。つまり、未来は変えることができると思います。
1)がんを自分で治そうとしない
末期のスキルス胃がんと告知された私は、病院で受ける治療以外に、自分でもがんを治せる方法があるのでは?と考え探しはじめました。
でも、そんな方法や食べもの・サプリはありませんでした。間違った情報を信じて野菜をバカほど食べ、突然死をする危険ゾーンに近づくミスもしています。
- 主治医は、がんを治す
- 私は、生活習慣を直す
いま私は、がんを自分で治そうと思っていません。治すのは、主治医(医療)です。
2)がん以外の部分を健康な体にする
私は入院中、安静にすることをベッドの上で静かに寝ていることと勘違いしました。その結果、筋肉はなくなり、心肺機能は低下し、勝手に衰弱して治療を続けられない体になるミスをしています。
そのとき、病院でがんは治せても、健康な体にならないこともわかりました。それから治療を続けられる体力をつけるため、「がん以外の部分」を本来の健康な体にしようと生活習慣の改善をはじめました。
- いろんなものを食べて栄養を摂る
- 運動して血液(栄養)を行き渡らせる
- しっかり寝て体を回復(代謝)させる
もし、がんを治す(寛解する)ことができたら、その生活スタイルが再発を予防する習慣にもなると考えています。
3)多くの人にサポートしてもらう
私が2年間治療を続けてこれたのは、主治医をはじめチーム医療で多くの人に支えてもらい、サポートをしてもらえたからです。本当に感謝しています。
がんの治療を続けるには、いろんな情報・知識も必要です。でも治療をはじめたころは、できないこと、わからないことがたくさんありました。
困ったことは自分で調べたり勉強するより、頼れる人に聞くほうがはるかに早くて正確です。時間のロスも少なく、自分では思いつかないような方法・アイデア・工夫などたくさんアドバイスをしてもらえました。
私たち夫婦ができることは、たかが知れています。ピンチの私たちを無条件に応援してくれる大切な人たちに感謝し、甘えることなく、これからも支えてもらえるように自分を磨いていきたいです。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- 余命とは、単純に比較できない他人の生存期間。
- がんサバイバーとは、がんと共に生きていく人。
- 治療をはじめてから1~2年、とくに3年を超えた人は生存率が高い。
- 余命・生存率を決める要素は3つあり、できることもたくさんある。
- 1)がんを自分で治そうとしない
- 2)がん以外の部分を健康な体にする
- 3)多くの人にサポートしてもらう
平八郎が読んだ感想 心が軽くなり、迷いがなくなった
平八郎が読んだ感想 生存率、余命を決める3つの要素
コメント
乳がんのサバイバーです
間もなく6年目になります。大阪国際がんセンターのデータ励みになります。
有難うございます。
2年目に転移してホルモン治療をしてきましたが、
限度が来て昨年からts-1を始めました。
効きが芳しくなく体重限度まで増薬で結果が出ましたが副作用が始まりました
下痢が酷く水を飲んだだけでも、白い水様便でした
減薬はせず3週2休を 2週1休にしたら以後下痢はありません
味覚障害で、病院の薬剤師さんに教わったのですが、私には効果がありました
参考までに。500mmlの水に重曹(料理用 小袋入りだと丁度3g)小さじ1~1/2
塩小さじ1/2~1/4入れて(無くても良いが入れた方が不味くない)混ぜて1日3回以上口を漱ぐ 私は食前と気が付いた時にしています。あと食後の歯磨きと口が乾かないよう、時々水うがいで。
塩味もわかるし、ゴムみたいだった塊も肉の味になったし。食欲が戻りました。
500mmlのペットボトルにチャチャっと入れるだけなのでいちどお試しください
しています。
ココさま
はじめまして、こんにちは。コメントありがとうございます。
当ブログを運営・管理している平八郎と申します。
がんサバイバー6年目、本当にすごいと思います。
これだけで勇気と元気が出てきます。
私の副作用までご覧いただき、貴重な情報をありがとうございます。
TS-1からパクリタキセル+サイラムザに変更して1か月。
まだ味覚障害と手足症候群の副作用が体に残っています。
ちょうど来週、薬剤師さんにアドバイスをしてもらう予定でした。
相談しながらぜひ試してみたいと思います。本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
平八郎
返信ありがとうございます
こちらこそ参考書代わりに拝見させていただき有難うございます
へこんだとき勇気をいただいております
病気を治すのは病院
生活習慣を整えるのは自分(一番難しい)
がん以外の身体を元気にする
せめて心の元気は担保しておく
自分のため、家族のため きっちり生き抜くよ(^_-)-☆
ココさま
こんにちは。コメントありがとうございます。
6年は本当にすごいです。私の目標です。
私も自分のため、家族のため、大切なことに集中していきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
平八郎