転院し、オプジーボをする前に、半年以上期間が空いているアブラキサン(パクリタキセル)+サイラムザでもう一度治療することにしました。
パクリタキセル+サイラムザは、過去3年間の治療で私に一番効果があった抗がん剤です。1クール目で、私に現れた副作用の症状と対策など。
- アブラキサン、サイラムザについて
- 1クール目に現れた副作用の症状と対策など
アブラキサン、サイラムザについて
アブラキサン+サイラムザの基本情報
アブラキサン+サイラムザの治療内容等は、静岡がんセンターの患者さん向けの化学療法説明書もすごくわかりやすくておすすめです。病院でもらう冊子と一緒にご確認ください。
説明書を見る方法は、こちら↓をご参考ください。
とてもいい先生でした。面談の結果、来週からアブラキサン(アルブミン+パクリタキセル)+サイラムザ(ラムシルマブ)で抗がん剤治療をしていくことに。オプジーボは保留にし、腹膜に転移した疑いのある腹水を確認しながら……、猫あるある、どうしても撮らせない三代目。 pic.twitter.com/gCwJ6j7Hwo
— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2019年5月31日
アブラキサンについて
アブラキサンとパクリタキセル(タキソール)は、基本的に同じ抗がん剤です。
パクリタキセルは生理食塩液に溶けにくく、アルコール(エタノール)を含んだ溶剤に溶かして点滴します。そのため、お酒に弱い人・車を運転して外来治療を受ける人には向かない抗がん剤です。(直後は飲酒運転になる可能性があります)
そのパクリタキセルにアルブミン(たんぱく質)を加え、生理食塩液に溶かしやすくした抗がん剤がアブラキサンです。
- メリット
- お酒に弱い人、飲めない人でも抗がん剤治療を受けやすい
- 車やバイクを運転して外来治療を受けることができる
- 少ない生理食塩液に溶けるので、点滴時間が短くなる
- デメリット
- アルブミンは、献血など人の血液からつくられます。加熱処理やウイルス・細菌検査はするけど、感染する可能性を100%排除することはできません。
- そのためアブラキサンで治療した記録は、その病院に最低でも20年間保管されます。
3度目のトライ
パクリタキセル+サイラムザは、過去3年間の治療で私に一番効果があった抗がん剤です。抗がん剤を変更しながら合計23クールしていて、最後に投与したのが2018年9月です。
血液検査とケモった記録
白血球:低い、好中球が60%以上+体調確認をして予定通り投与、体調の変化に注意
抗がん剤、17+6クール、2週目、パクリタキセル
備考:投与直後から指先・舌にしびれ(末梢神経障害)あり pic.twitter.com/uyCm4msxoM— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2018年9月21日
パクリタキセルとアブラキサンは基本的に同じ抗がん剤なので、すでに症状(後遺症)として現れている副作用があります。よければ、こちら↓もご参考ください。
これまで投与した抗がん剤や検査結果は、当日にツイッターで公開しています。
1クール目に現れた副作用の症状と対策など
むくみ
- 顔(軽度)
- 足(軽度)
アブラキサン(パクリタキセル)は、もともと口内炎になりやすい抗がん剤です。むくみは、そのきっかけになることがあります。
顔がむくむと、食事中に「ほっぺ」「くちびる」「舌」を噛みやすくなります。少しずつむくんで気づきにくく、そこそこの力で噛んでしまうのでかなり痛いです。骨髄抑制で白血球が少ないと治りが遅く、食欲も落ちていくので注意しています。
- ゆっくり食べる
また、のど(食道)がむくむと誤嚥して肺炎になる危険性も出てくるので気をつけています。
発疹・吹き出もの
- 顔(少し)
- 頭(少し)
説明書・冊子には載っていないけど、私はアブラキサン(パクリタキセル)で発疹・吹き出ものができます。がんサロンでお会いした人もできていたので、少数派だけど一般的な副作用と思います。
大きくなりやすく、触ると地味に痛いです。副作用が強くなってくると、首・肩・背中・胸と広がっていきます。症状を緩和させる薬は、エクラーを使っています。
アブラキサン(パクリタキセル)の副作用「吹き出もの」
そこそこ大きいのが顔と頭にできはじめる。触ると地味に痛い。 pic.twitter.com/b53Q9V19qM— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2019年6月17日
骨髄抑制(白血球の減少)
いろんな抗がん剤が蓄積していて、アブラキサン(パクリタキセル)を2週投与しただけで白血球が4710から690まで下がりました(基準値:3500以上)。限界ギリギリの最終防衛ラインは500だけど、いつ感染して肺炎になってもおかしくないレベルです。
▼血液検査、G-CFS、ケモった記録
▽白血球:低すぎ(690)
▽G-CFS:フィルグラスチム 75μg(明日も)
▽抗がん剤:サイラムザ+アブラキサン(1クール3週目)、アブラキサンを休薬
▽その他:抗生物質を1週間(クラビットのジェネリック)、次回から抗がん剤を減量(減薬) pic.twitter.com/cDWGGZia8N— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2019年6月18日
結局、白血球を強制的に増やすG-CFS製剤フィルグラスチム(グラン)を4日連続注射して回復しました。
血液検査の結果
白血球:回復(9840)
その他:発熱なし、G-CFSの副作用(筋肉痛、関節痛)もほぼなくなる pic.twitter.com/0xFwAtxtDL— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2019年6月23日
G-CFS製剤は白血球を増やせるけど、体にかかる負担も大きい薬です。気軽に打ち続けることはできないので、2クール目は2週目のアブラキサンを休薬(スキップ)する予定です。
末梢神経障害(しびれ)
アブラキサン(パクリタキセル)による末梢神経障害は、代表的な副作用です。投与直後に一番起きやすいとのこと。これを繰り返すことで、消えずに後遺症として残ることがあります。
- しびれ対策1
- 点滴中に冷やす
- 冷やすことにより毛細血管を収縮させ、指先の血流を減らす方法(冷えすぎ防止にコットン手袋で温度調節する)
- しびれ対策2
- 点滴中に加圧する
- 弾性ストッキングやゴム手袋で毛細血管を圧迫し、指先の血流を減らす方法(テーピングなど、いろいろ工夫できる)
今日は、点滴中に手のひらの血管を収縮させてアブラキサン(パクリタキセル)の副作用「しびれ(末梢神経障害)」の軽減が期待できる保冷グローブに加え、フォロワーさんに教えていただいた情報から弾性ストッキングを着用してみました。
詳細は、後日ブログにアップします。
(´ω`) pic.twitter.com/kBGp0FCiLV— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2019年6月11日
この方法は確かなエビデンス(治療効果の裏付け)はないけど、いろんな病院でしている対策です。私にはすでに手足のしびれが後遺症として残っていて、この対策で「しびれなかった」という実感は残念ながらありませんでした。
でも、この対策をすることで悪化を軽減し、「あのとき、ちゃんとしておけば…」と後悔することがないような気がします。
あくまでも、予防策で、すでに出てしまってる症状の緩和は出来ないらしいですけど、点滴の前後30分、きつめのゴム手袋2枚重ね、ドラッグストアで売ってるむくみ防止靴下を身につけると良いらしいです。
あくまでも看護師さん情報で、まだ試してませんが。
一説くらいの感じかな??— 秀。 (@YldqSCNBsDckjMZ) 2019年3月29日
白血球も投薬可能まで回復。
サイラムザとパクリタキセルの量を少し減らして点滴開始。
手術用手袋と弾性ストッキングを装着してみた。
手術用手袋ってスマホタッチできるんだ
( ´∀`) pic.twitter.com/Yv3XXT7XhH— 秀。 (@YldqSCNBsDckjMZ) 2019年4月12日
平八郎さん、私はパクリのとき冷やすのと冷やさないのと手足でわけてやってみたんですけど、差がでましたよ?。写真で見ても、変わらないのと黒ずんだのとで違いがわかりました。効果でるとよいですね。
— オリテアガル??意識低い系ながらワーカー (@cancerstage0) 2019年6月4日
パクリタキセル開始時二回目で抹消神経の痺れが出ました。
投薬中に手足を冷却ジェルパッドで
冷やしながら投薬すると
それまでに出た痺れが回復はしませんでしたが、
それ以上の悪化は防げました。— ほしな (@hoshina5963) 2018年12月6日
私のTwitterはこの時間から
今日は検査結果を聞いてケモを受けてきた。
検査結果 前回から(半年前)比較して著変ありません。
ということはいいということにしよう!数値は気にしない。抗がん剤の副作用防止の為のゴム手袋と足のテーピング効果があるようですよ! pic.twitter.com/AsDKN5NQvS
— ミューゼ (@XKlGrbXJF9qkk6B) 2018年11月28日
DMの内容、鍵付きのフォロワーさん情報は割愛しました。(後日、追記予定の対策あり)
私はたくさんの人に支えられ、ここまで治療を続けることができました。本当にありがとうございます。
→ 【末梢神経障害】私の症状、対策や工夫、注意点など
【まとめ】考えたこと、やったこと
- オプジーボをする前に、もう一度アブラキサン(パクリタキセル)+サイラムザで治療することにした。
- 私は、多くの人に支えられて治療を続けることができています。本当にありがとうございます。感謝いたします。

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