国立がん研究センター中央病院のホームページには、患者さん向けに登録中の治験・臨床試験が公開されています。
治療費は基本的に無料です(一部有料)。必ず参加できるわけではないけど、条件が合えば期待できる治験の情報もあります。
- 国立がん研究センターの治験・臨床試験
- ゲノム医療など主治医と話したこと
国立がん研究センターの治験・臨床試験
治験・臨床試験一覧
国立がん研究センター中央病院のホームページには、治験・臨床試験に関する情報とリンク集があります。
中央病院で実施している治験・臨床試験一覧はこちら↓です。
国立がん情報センターの治験・臨床試験情報はこちら↓です。
期待できる治験・臨床試験
中央病院で実施していて期待できる新薬・治療法は、「第III相」(登録中)と書いてある治験です。
治験・臨床試験は、3段階で安全性と有効性が確認されます。最終段階の第3相試験(フェーズ3)をクリアすると厚労省へ承認申請が行われ、標準治療になるのが一般的です。
もちろん、第I/II相の中にも期待できる新薬はあると思います。でも、治験・臨床試験には時間がかかります。時間的に余裕のない人がほとんどだと思うので、参加できるなら「第III相」の治験・臨床試験になると思います。
治験・臨床研究の相談窓口
治験や臨床研究に関する相談は、相談支援センターで受け付けています。
- 受付時間:9時から16時(土曜日、日曜日、祝日を除く)
- 場所:8階・患者サポートセンター
- 電話番号:03-3547-5293(平日10時から16時)
聞きたいことを整理して電話するのがおすすめです。希望する治験に参加できるとは限りませんが、遠方の人は治験を実施している近隣の「がんゲノム連携病院」を紹介してもらうのも一つの方法と思います。
また、いまの主治医にも必ず相談してください。単独行動をすると信頼関係がなくなったり、今後の治療に支障がでる可能性があります。
治験・臨床試験の問題点
- 治療歴がない人
はっきり言って、こんな人はほとんどいないと思います。中には一次治療まで受けた人等もあるので、主治医とよく相談することをおすすめします。
ゲノム医療など主治医と話したこと
従来の抗がん剤治療
従来のがん治療は、効果が期待できる抗がん剤順に投与していきます。
- 胃がんの場合
- 一次治療:(例)TS-1+シスプラチン
- 二次治療:(例)パクリタキセル+サイラムザ
- 三次治療:(例)イリノテカン(カンプト)
……
ちょっとショッキングな内容ですが、ステージ4から抗がん剤だけで寛解した人はほとんどいません。延命治療と言われても仕方ない治療方法なのも事実です。
免疫チェックポイント阻害剤
免疫チェックポイント阻害剤とは、人が本来持っているがんを攻撃する細胞(キラーT細胞)を助ける薬剤のこと。
- オプジーボ
- キイトルーダ
など
オプジーボは、ステージ4から寛解した人がいます。主治医の話では、治験も含めて2年間投与し、その後3年間再発していない人が論文で複数報告されているとのこと。
いま選べる最善の治療方法
- がんを抗がん剤で小さくする
- 免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボ等)に切り替える
主治医と相談した結果、これがいま選べる最善の治療方法じゃないかという結論になりました。
私も含めて手術ができないステージ4の人は、抗がん剤だけで押し切るのはとてもむずかしいです。抗がん剤も、はじめは効く人が多いとのこと。まだ体力があり、小さくなったタイミングでオプジーボ等に切り替えるのが最善ではないかという判断です。
▼ケモった記録
▽抗がん剤:サイラムザ+アブラキサン(2クール1週目)
▽その他:骨髄抑制(白血球の減少)が予想されるため、2週目のアブラキサンをスキップ。その代わり1・3週目は減量(減薬)せずに投与。2クール終了後に造影CTの予定、予約をする。 pic.twitter.com/XSWsDykQt3— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) July 2, 2019
次回の↑造影CTの結果を見て、オプジーボに切り替えるタイミングの相談をする予定です。
がんゲノム医療について
がんゲノム医療とは、がん細胞の遺伝子(がん遺伝子パネル検査)に基づいて治療することです。これにより、部位別の治療方法は過去の話になりつつあります。
主治医にオプジーボが効くか遺伝子検査をお願いしたところ、「うーん」という返答でした。
- 生検のときに採取した検体(組織)が小さすぎること
- 期待できない結果のとき、メンタルを維持できるか
- 期待できる結果の人でも、効果がなかった人もいる
など
遺伝子検査をするには、それなりの大きさの検体が必要でした。私の冷凍保存されている組織は小さすぎるとのこと。また、検査結果でメンタルが大きく左右されるので、いまは検査をせずにオプジーボを投与する人が多いとのこと。
がん遺伝子パネル検査は、免疫チェックポイント阻害剤などが多数承認され、もっと選べるようになって効果を発揮する検査ということでした。
いまは、できることに集中することが大切と思います。治療を続けられる体力の維持とメンタルを強くすることを、今後も続けていきたいと思います。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- 参加できそうな治験があれば主治医と相談する。
- オプジーボは、ステージ4から寛解した人がいる。
- がんを抗がん剤で小さくし、オプジーボに切り替えるのが最善と思う。
- 治療を続けられる体力の維持とメンタルを強くする。

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