がんの治療は、患者(家族)と医師(医療チーム)が治療方針・方法をお互い確認し、合意しながら進められます。
治療をはじめた約2年前、私には決定的に足りないものがありました。そのため、すぐに治療方針・方法を決断することができませんでした。
- インフォームドコンセントについて
- 治療を続けるため、私がしていること
インフォームドコンセントについて
インフォームドコンセントとは
インフォームドコンセントとは、患者(家族)と医師(医療チーム)が、治療方針・方法等をお互い確認して合意しながら決めていくことです。本人にがんを告知し、信頼関係を強くしながら進めていくのが今のがん治療です。
よく説明を受け十分理解した上で、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意すること(中略)また、患者・被験者側も納得するまで質問し、説明を求めなければならない。
Wikipedia インフォームド・コンセント
インフォームドコンセントで気づいたこと
治療方針・方法等を選ぶ権利は、基本的に患者側にあります。いつでも変更でき、取り消すこともできます。それを知った私は、命にかかわる「正解のない問い」にビビり、すぐに選ぶことができませんでした。
病状や体調はつねに変化していきます。そのため、がんの治療は選択の連続です。「正解のない問い」に答えを出し、選び続けるには明確な価値観と勇気が必要になります。
どんなに説明を聞いて理解しても、どれを選べば自分にとって最善なのか決断できなければ意味がありません。私には、その決断をする価値観も勇気もありませんでした。
治療を続けるため、私がしていること
- 困っていること、やりたいことを整理する
- 解決する方法やアドバイスをたくさん聞く
- 自分が最善と思えることを選んで行動する
1.困っていること、やりたいことを整理する
私が選べないときは、だいたい自分が「どうしたいのか?」わかっていないときです。
そんなときは、困っていること、やりたいことを誰かに話すと問題点を整理しやすく、「どうしたいのか?」で考え直すことができます。ひとりのときは、紙に書き出して問題点を整理することもあります。
2.解決する方法やアドバイスをたくさん聞く
私の目標はがんを治す(寛解させる)ことで、専門的な知識を身につけることではありません。困っていること、やりたいことがあれば、すぐ信頼できる人に相談してアドバイスをもらっています。こうすることで、時間をムダに浪費することもなくなりました。
無条件に応援してくれる大切な人たちに感謝し、これからも支えてもらえる人を増やせるように自分を磨いていきたいです。
3.自分が最善と思えることを選んで行動する
私には、がんと告知されてから「ああしよう」「こうしよう」と決めたことがあります。
そうしようと思った目的や理由のほうが大切で、達成できるなら手段や方法は変えてもいいことにしています。言い換えると、目的や理由が「私の価値観」で、手段や方法が「そのとき最善と思える行動」になります。
つねに大切なことを自問自答して自分との約束を守っていけば、どんな状況になっても勇気をもって選べるようになれる。決断できるようになれる。そう私は思っています。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- がんの治療方法等を選び続けるには、明確な価値観と勇気が必要。
- 価値観と勇気を身につけるため、つねに大切なことを自問自答して自分との約束を守っていく。
- そうすれば、どんな状況になっても勇気をもって選べる決断力が身につくと思う。