がんの治療をはじめて1年半、いろんなタイミングで、闘病ノートに記録していて本当によかったと思うことがあります。
いま私は「がんの障害年金」を申請する手続きを進めています。闘病ノートがなかったら困ったと思う書類があり、記録する大切さを実感しました。
- ノートに書き残している治療の記録・内容
- 治療を1年半続けたら、障害年金の申請を
ノートに書き残している治療の記録・内容
緩和したい副作用など、具体的な症状
緩和したい副作用や症状を伝えるときは、具体的な内容にするほど意思の疎通がスムーズになりました。たとえば「吐き気」でも個人差があり、いろんな症状やタイミングがあります。
- つねに感じる
- ときどき感じる
- 食後に感じる
- 空腹時に感じる
- 横になると感じる
- 寝起きに感じる
……
主治医に「吐き気がある」とだけ言うと、症状が正確に伝わらないことも考えられます。つまり、緩和するために処方される薬が症状に合っていない可能性が出てきます。
症状を具体的に記録することで、要点をまとめて主治医に伝えやすく、主治医も正確に把握しやすくなります。
変化していく副作用や症状のパターン
抗がん剤治療は、2~4週間続け、1~2週間休薬するのが一般的です。その間、副作用や症状が変化していくことも多いと思います。
処方されている薬には自分で飲む量を調節する薬があり、抗がん剤中の体調管理はこれが一つのポイントになります。
変化していく副作用・症状をノートに記録すると、薬を飲みはじめるタイミングや量を調節しやすく、いつもと体調が違う場合も気づきやすくなりました。主治医・看護師さんのアドバイスも記入していくことで、リズムをつくれるようになりました。
日常生活や仕事であった具体的な支障内容
障害年金とは、病気やけがによる障害で日常生活に支障が出た場合、公的年金が支給される制度。がんの場合、治療の副作用による障害だと、初診日から1年6か月経過すれば申請できます。
私には副作用による障害・支障があり、1年6か月以上闘病を続けているので申請手続きを進めています。
書類には具体的な支障内容も記入します。闘病ノートに記録していなかったら、1年6か月前のことを具体的に書くのはむずかしかったと思います。
その他、闘病ノートに書いている内容
闘病ノートは日記やスケジュール帳ではなく、行動と思考をメモするためのノートです。レシートを貼ったり治療に関係ないこともたくさん書き込んでいます。
日付けと時間を書き、行動したり考えたことをすぐに記入しています。ちなみに私が愛用しているノートは、A6の5mm方眼ノートです。
治療を1年半続けたら、障害年金の申請を
がんの障害年金、申請に必要な書類
- 診断書
- 病歴・就労状況等申立書
障害年金の申請には、いろいろなものが必要です。その中で、厚生年金の人・国民年金の人・共済年金の人に共通して必要なのが上記の書類です。
診断書について
診断書は、主治医に書いてもらう書類です。その内容で、障害等級などが決まる重要な書類です。
納税の有無や初診日から1年6か月経過しているなど確認ができたら、年金事務所や各市町村の役所でもらうことができます。
病歴・就労状況等申立書について
病歴・就労状況等申立書は、基本的に自分で記入する書類です。主治医ではわからない日常生活や仕事での支障について詳しく記入します。
入院、通院、治療内容など時系列で記入し、日常生活での支障も具体的に記入します。裏面には、「1.障害認定日」と「2.現在、請求日頃」の状況などを記入します。障害認定日とは、私の場合、初診日から1年6か月経ったころの状況です。
闘病ノートを書き残していないと、詳しく書けなかったと思います。
初診日について
初診日は、最初に受診した日になることが多いようです。私の場合、吐血して救急搬送された日が初診日で、末期の胃がんと診断された日ではありませんでした。
障害年金を申請するには、主治医との関係がとても大切です。
たとえば転院する目的でセカンドオピニオンを利用し、最初の主治医に断りもなく治療をはじめると、受診状況等証明書(初診日も確定される転院した証明書)を書いてもらいにくいなど問題が発生します。
申請できる障害年金の確認、相談窓口
がんの障害年金は、申請しないと支給されません。(審査あり)
申請できる条件や期限も複数あり、たとえば人工肛門(ストーマ)を造設した場合はすぐに申請することができます。詳しくは、がん相談支援センターにご相談ください。
審査から受給までの期間
申請・審査に、だいたい6か月以上かかると聞いています。それから障害年金の受給までに、さらに2か月くらいかかるようです。
私の審査結果、書類作成で気をつけたことなどをお伝えできるのは、今から半年後以降になりそうです。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- がんの闘病がはじまってから、ノートにいろんなことを記録するようにした。
- 具体的に症状を伝えることができ、主治医と意思の疎通がスムーズになった。
- 変化していく副作用や症状のパターンがわかり、体調管理をしやすくなった。
- 障害年金を申請する書類に、日常生活や仕事での支障をスムーズに記入できた。