末期がんの告知は、私はもちろん、家族にも肉体的・精神的に大きなダメージを与えました。やることもあり過ぎて、すぐに意思の疎通ができなくなりました。
これは、思考錯誤しながらわが家で決めた「家族のルール」をまとめたものです。もし参考になれば、うれしく思います。
- 強い絆にするために決めた家族のルール
- 家族ががんになったとき参考になる情報
強い絆にするために決めた家族のルール
診察・検査結果を伝えるルール
データや画像はプリントアウトしてもらう
私は、週に一回以上通院しています。必ず血液検査をして、主治医の問診に答えながら体調を把握・管理。通常、この診察に嫁が同行することはありません。
その診察・検査結果を家族(嫁)にも正確に伝えるため、データはすべてプリントアウトしてもらっています。これですべてがオープンになり、隠し事や勘違いがなくなり気持ちが楽になりました。
また、転移性肝がんのため私はカリウムの数値が上がりやすく、高カリウム血症に注意する指示が出ています。食事の管理をしている嫁は、血液検査の結果を確認しながらレシピや使う食材を考えるのにも役立てています。
参考 高カリウム血症 – Wikipedia
どんな用事も家族でするルール
毎朝予定を確認して、家事を分担する
いろいろ手続きをしたり、入院したら着替えを交換したり、なにかと増える用事の数々。そのどれもが慣れるまで戸惑うことが多く、ちょっとしたことでも家族(嫁)の負担は想像以上に大きなものでした。
洗濯や掃除はいい運動になるので、よくするようになりました。たまに食器を洗い、電話で済む用事も苦手な嫁に代わって私がしています。こんな感じで積極的に家事をすると、お互いに少し無理していた部分を知ることができました。
誰にでも、できる事とできない事があります。嫁ができない事を私がして、私ができない事を嫁がする。これまで「なんとなく」だった事が、より強い絆・コミュニケーションで支え合えるようになりました。
LINEをするときのルール
文章の最後に「い」と入力する
LINEの文章の最後には、「以上」という意味で「い」と入力しています。これは無線でしゃべった最後に、「オーバー」とか「どうぞ」とか言うのと同じ意味です。
体調が悪かったり頭の中で文章を考えていると、入力に時間がかかるときがあります。このルールがあることで、まだ文章に続きがあるかどうか分かり、伝えたいことや返信を先走って送信することがなくなりました。
その他の家族のルール
↓情報を共有し、やることをスムーズに処理できるようになった本。
↓どの野菜を買うか?わが家のルールを決めたときの話し。
↓食生活を改善する具体的なルールを決めたときの話し。
↓食中毒を予防し、感染したらどうするかを決めたときの話し。
↓情報を客観的に判断して、私自身の行動を決めるルール。
家族ががんになったとき参考になる情報
家族ががんになってできる3つのヒント
国立がん情報サービスには、がんになった人の家族が「今できる」3つのヒントが紹介されています。治療や日常生活で困ったり悩んだ体験談をもとに作成された内容です。
- 患者さんの気持ちや希望を理解する
- 情報とうまく付き合う
- 家族が自分自身も大切にする
この内容をさらに詳しくまとめた小冊子はスマホで見ることができ、パソコンならプリントアウトすることもできます。(無料、PDFファイル)
がん患者の家族にも必要な心のケア
国立がん情報サービスには、家族向けに心のケア情報もまとめられています。
- 専門家による心のケア
がんの告知は、私はもちろん、家族も肉体的・精神的に大きなダメージを受けました。
どうしていいかわからない、気づかないうちに溜まるストレス、急に襲ってくる漠然とした不安。こうした内容に対して詳しく書かれていて、後回しになりがちな家族の心のケアはとくに参考になりました。
がん相談支援センターの相談窓口を探す
がん相談支援センターは、がんに関する相談ができる窓口です。がんの予防・検診・治療方法・医師・福祉・生活全般に関する質問や相談など、無料ですることができます。
相談する具体的な方法は、小冊子に詳しくまとめられています。スマホからも見ることができ、もちろん無料です。(PDFファイル)
【まとめ】考えたこと、やったこと
- 隠し事や勘違いがなくなり、気持ちが楽になった。
- 強い絆・コミュニケーションで支え合えるようになった。
- 意思の疎通ができ、二度手間や用事を忘れることが減った。