入院中、隣のベッド(カーテン越し)から聞こえてきた会話に、わたしは少し違和感を覚えました。
「○○ちゃん、ちょっと太ったんちゃう?」
「そーやねん。ダイエットしたのに、またリバウンドして太ってもうてん!笑」
これがきっかけで、がんの克服・完治を目的にしたら治せないかもしれないと思い、目標や姿勢が大きく変わりました。
思い出した、がん患者のエピソード
この会話は、親戚の女の子が、入院中のおじさんに無神経にイジられるというお盆やお正月でもよくある会話です。
これを聞いて、再入院する前に読んだ本「今あるガンが消えていく食事 超実践編」を思い出しました。
感じた違和感は、目的が変わったのでは!?
済陽高穂(わたようたかほ)院長は、この本の中でこんなエピソードを紹介しています。
せっかく二ヵ月の食事療法でガンが四分の三に縮小したところで、食事療法をやめてマグロのトロをつまみに熱燗を飲み始めたため、ガンの勢いがぶり返し、四ヵ月後に亡くなってしまった食道ガンの患者さんのケースは、いまも忘れられません。(P.61)
普通に考えると、助けられなかった院長の悔しさだったり、食事療法を継続することの大切さを教訓とするエピソードです。でも私は
もしかして、この2人は目標が目的が変わってしまったのでは!?
と感じました。たとえば、当初は
- スリムになって健康的な生活をする
- がんを治して今まで通りの生活に戻る
だった目的が
- とりあえず痩せる
- とりあえず退院する
- とりあえずがんを小さくする
にいつの間にか変わってしまい、それを達成したことで満足したり油断したんじゃないか?と違和感を覚えたのでした。
人生の目的と、がん治療に対する目標・姿勢
これは、自分にも起こるかもしれない。と考えてみたら、闘病生活が始まってすぐにやっていました。
目的がいつの間にか変わっていた私の失敗
食生活を改善しようと、がん予防に効果があるといわれる食品とその栄養を調べてノートにまとめていました。これは私なりに食生活を改善しているつもりでしたが、よく考えてみると
ただ座っているだけでした。
食生活の改善が、いつの間にかノートに書くことに変わっていました。
ノートに書くこと自体は悪くないと思います。でも本当にするべきことは、その食品を使った献立・レシピ、食べる量、飽きない食べ方、もっと簡単に調理できないか等を考えて行動することです。
そして体の変化を見ながら、自分に合っているかどうかを確認していくことが、私のするべき食生活の改善のはずでした。これに気づいたとき、本当にショックでした。
私の人生の目的、変更した目標
がんは簡単に治せるほど甘い病気ではありません。なので、がんの克服・完治を目的にしたら私はあとで後悔するような気がしました。どこかで気がゆるんで、大きくなったり再発するんじゃないかと。
そこで、嫁と生活習慣を改善しながら二人とも生涯健康で寿命まで生きること。これを人生の目的にしました。
そして、がんの克服・完治は一つの通過点・目標に変更して、気合を入れ直しました。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- 目的は、いつの間にか変わりやすい。
- 生涯健康で寿命まで生きることを人生の目的にした。
- がんの克服・完治は、一つの通過点・目標に変更した。

平八郎が読んだ感想 心が軽くなり、迷いがなくなった
あとがき
生活習慣の改善をはじめて、「ありえへん…」「ポンコツすぎるやろ…」といった予想外の壁にいっぱい当たっています。
というより、当たりすぎです。ときどき、窓からの景色がにじんで見えます。