余命半年。
スキルス胃がん+肝臓がん、転移したステージ4の末期がんと診断されたとき、自分から余命を主治医に聞きました。
残された時間に落ち込み、生きる気力を失っていた私を一瞬で変え、未来まで変えるきっかけになった嫁の一言の話しです。
- 胃がんの余命について
- 私の未来を変えた嫁の一言
胃がんの余命について
余命とは
主治医が余命宣告をするとき、中央値を伝えることが多いようです。中央値とは、同じ胃がん患者の生存期間を順に並べ、その真ん中の人の生存期間のこと。例外も含んでしまう平均値より大きく外さないのが特徴です。
Wikipedia 中央値
- 例1
- 1か月、3か月、半年、30年、45年
このときの余命(中央値)は半年
- 1か月、3か月、半年、30年、45年
- 例2
- 1か月、3か月、20年、30年、45年
このときの余命(中央値)は20年
- 1か月、3か月、20年、30年、45年
中央値はピンポイントで余命を表します。平均値と違うことも説明するため、ちょっと極端な例にしました。
ここで大切なことは、余命は他人と単純に比較できるものではありません。同じ胃がんでも、病状・年齢・体力・体質・治療方法などぜんぜん違う他人の生存期間を、自分の余命と考えるには無理があると思います。
私にとっての余命、残された時間の考え方
私にとって余命は、残された人生を有意義に生きるため、悔いを残さないための時間の目安と考えています。寛解を目指して考え方を変え、行動もストイックに変え続けています。
- 正解を探さず、最善を選ぶこと
- 恐れず挑戦して変化していくこと
- やることを先延ばしにしないこと
- 自分を大切にすることが応えること
……など
でも、すぐに人生と本気で向き合うことができたわけではありません。はじめての抗がん剤治療中はずっと落ち込み、ぎりぎり踏みとどまって1か月半後に退院しています。
余命は主治医が伝えるべきなのか、自分で聞くべきなのか、知らないほうがいいのか、私にはかわかりません。考え方は人それぞれですが、私は聞いてよかったと思っています。
私の未来を変えた嫁の一言
治療を続けることができる意思力
はじめての抗がん剤治療で1か月半入院し、ようやく家に帰ってきた私に嫁が思わず口にした一言です。
その瞬間いろんなことが頭を駆け巡り、あきらめたらアカン、もっとできる、がんばろう。そう思い、目に力が戻ったのを今でもはっきりと覚えています。そして部屋を見渡したら、嫁にどれだけ負担をかけていたのかもわかりました。
心の底から、がんばろうと思い続けられること。
この気持ち・意思力は、治療を続けることができる武器の一つになっています。
変わったと思う私の未来
胃がんの治療をはじめてから半年間、私は5回の入退院を繰り返しています。その最後の入院中、私は主治医に治療は順調なのか聞いてみたことがあります。
うん……今やから言えるけど、1か月もあり得たし、正直ここまで回復すると思える状況やなかったなぁ。ミラクルと言ってええと思う。でも、まだまだこれからやで。
治療をはじめて1年半、私は生きています。余命はだれにも分からないし、未来は変えることができる。そう私は思います。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- 余命とは、単純に比較できない他人の生存期間。
- 余命とは、残された人生と本気で向き合う時間。
- がんばろうと思い続けることは、治療を続ける武器。
- 余命はだれにも分からないし、未来は変えることができる。

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