がん患者と家族が【知りたいこと】どうすればいいのか?よくわかる本

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がんは死に至る病ではない

がんと告知された患者と家族が知りたいことを、よくある疑問・質問にして「どうすればいいのか」で答える一冊。

がんに対する固定観念・誤解・思い込みをなくし、がんと向き合って治療ができるアドバイスをわかりやすくまとめてある本です。

  1. ざっくりとした本の内容
  2. この本をおすすめする理由
  3. 生存率、余命を決める3つの要素
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孤独を克服するがん治療

ざっくりとした本の内容

がんと向き合うことから、第2の人生が始まる

どんな質問にも熱く答えるドクターとしても有名な押川先生が、がんの治療を続けるためのアドバイスをQ&Aでまとめた本です。

  • 「がん=死」と思い込み、誤解をしないこと
  • がんサロン等に参加して独りにならないこと
  • 仕事を続ける前提で治療をはじめること
  • 抗がん剤(標準治療)を正しく理解すること
  • 緩和ケアは死を待つ人の治療方法でないこと
  • インチキ治療・サプリ等に騙されないこと
  • 患者と家族が一緒になってがんと向き合うこと
  • 少しの工夫で主治医と接しやすくなること
    など

もやもやして悩んでいる時間を、行動している時間に変えるため「どうすればいいのか?」がよくわかる一冊。

がん関連のおすすめ本が紹介されているのも特徴で、役に立たない本を読んで時間をムダにしてほしくない!そんな情熱まで伝わってくる良書です。

よくある疑問・質問(もくじ抜粋)

  • がんと告知され、受け止めるために
    • 生きる気力を取り戻したいです
    • 死ぬかもしれないと考えると、恐ろしくてたまらなくなります
      ……
  • がんに立ち向かうために
    • 以前の体に戻ることができないのなら、つらい治療は受けたくありません
    • 代替医療にも効果があるのではないでしょうか
      ……
  • 患者の家族ががんに向き合うために
    • 本人以上に家族が動揺してしまっています
    • 治療にはどれくらいお金がかかるのでしょうか
      ……
  • 患者と家族がよりよい関係を築くために
    • 幼い子どもに、がんのことをどう伝えればいいですか
    • 生きる希望をなくして、どんな話をしても落ち込んでしまいます
    • 「どうせ治る見込みはないんだから、殺してくれ」と言われました
      ……
  • 医者や病院とよい関係を築くために
    • 医者がなにも説明してくれません
    • 主治医とのコミュニケーションがうまくとれません
    • 主治医がセカンドオピニオンを嫌がります
      ……

著者「押川 勝太郎」先生について

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消化器系の抗がん剤治療と緩和療法を専門にするドクター。がん治療の盲点や注意点などを解説するブログ「がん治療の虚実」を運営し、NPO法人宮崎がん共同勉強会(facebook)の理事長もしている人。

これまで2回にわたり、消化器内科・腫瘍内科医師の押川勝太郎さんから、がん治療を上手に続けていくためのヒントを聞いてきました。最終回のテーマは「インターネットで情報を得るときことの落とし穴」です。押川さんは、「『がん』という診断名だけで情報を集めて、患者さんが一人でそれが有益かどうかを判断することはリスクが高い」と警鐘を...

孤独を克服するがん治療

この本をおすすめする理由

何度も質問される内容で構成されています

読むと心が落ち着き、冷静になってくる

相談できる人、アドバイスしてくれる人が、いつもそばにいるとは限りません。でもこの本を読むと、いつでも押川先生が「どうすればいいのか」「どう考えればいいのか」を教えてくれます。

私は2年前、ステージ4のスキルス胃がんと告知されました。それから数か月、一人になると心が苦しくなって落ち着くことができませんでした。

心が苦しくなった原因は、どうすればいいのか分からなかったからです。悩み、迷い、時間だけが過ぎ、ますます焦ります。そして現実が見えなくなり、起こってもいないネガティブな妄想に何度も飲み込まれました。

押川先生は、がん患者と家族がどんなことに悩み、どんな考えで行動し、その結果どうなったのかをよく知っています。この本は、これまで何度も質問された内容で構成されていて、どうすればいいのか最初の一歩がわかる本です。

死に関する質問の答え、アドバイスがすごい

どうすればいいのかわかれば、集中できる

押川先生は、緩和療法を専門とするドクターです。死に関する質問にも、たくさんのアドバイスが書かれています。

私の転移した肝臓がんは多発で手術ができません。肝臓は全摘できない臓器で、進行を抑えることができなくなったら機能を失い、私は死にます。いまは抗がん剤で余命の砂時計は止まっているけど、死を意識しない日はありません。

  • 自分のペースでいいこと
  • 我慢はしなくていいこと
  • 治療を延命と考えないこと
    ……

このアドバイスはすごく重要です。どうすればいいのか方法・考え方がわかれば、治療にも自分の人生にも集中することができるようになってきます。

データの生存率や余命で、絶望する必要はない

生存率、余命を決める3つの要素

多くのがん患者を診てきた押川先生は、私見として、運命(生存率や余命)は3つの要素で決まると言っています。

  1. 個人の努力
  2. 治療環境

「1.運」とは、がんの質(スキルスなど)や本人の体質のことです。これで抗がん剤の効果や副作用の強さなどが決まるので、運としか言いようのない部分になります。

でも、生活習慣の改善や主治医とのコミュニケーションといった「2.個人の努力」と「3.治療環境」は、できることがたくさんあるはずです。

この本は、それを伝えるために書かれた本です。

私には、胃がんの治療を「まずは2年続ける」目標があります。この2年間の過ごし方で、その後の人生を大きく左右すると考えています。 国立がん情報サービスで公開...
がんの治療を続けるには、いろんな情報も必要です。その情報は自分で調べたり勉強するより、頼れる人に聞くほうがはるかに早くて正確です。 がんサロンは、闘病のサ...

【まとめ】考えたこと、やったこと

  1. 「どうすればいいのか」わかれば、心が落ち着いて冷静になってくる。
  2. 運命を決める「今できること」はたくさんあり、絶望する必要はない。
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