- パクリタキセル(タキソール)
- ラムシルマブ(サイラムザ)
進行胃がん4型(スキルス)、転移性肝がん(多発)の私が、1年以上投与し続けている抗がん剤です。
抗がん剤の副作用は時間とともに変化していて、私に現れている【1年後】の副作用と対処のまとめです。
- パクリタキセル、ラムシルマブについて
- よくある副作用
- 抗がん剤の副作用、私の対処
- 副作用の変化について
パクリタキセル、ラムシルマブについて
「パクリタキセル(タキソール)」+「ラムシルマブ(サイラムザ)」は、転移したステージ4の進行胃がんに対し、二次化学療法(2ndライン)として使われることが多い実績のある抗がん剤です。
ケモった記録
抗がん剤、15クール、1週目、サイラムザ+パクリタキセル。 pic.twitter.com/j89yUUyCE5— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2017年8月8日
パクリタキセル
商品名:タキソール
植物性アルカロイド系の抗がん剤で、日本で承認されたのは1992年。ファイトケミカル(Wikipedia)の研究から開発された経緯があります。
ラムシルマブ
商品名:サイラムザ
2015年、胃がんに対し日本で初めて承認された「血管新生阻害薬」抗がん剤。がん細胞がつくる血管の形成を阻害し、増殖・転移を防ぐ仕組みの抗がん剤です。
【必読】患者向けのパンフレット
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よくある副作用
主なパクリタキセルの副作用
赤文字が、1年後の私に現れている副作用です。
- アレルギー反応(投与後すぐ)
- 吐き気・嘔吐
- 汗が出る
- 息が苦しい
- 顔がほてる
- 心臓がドキドキする
- 胸が痛い
- 発疹・かゆみが出る
- 主な副作用(数時間~数日)
- 関節・筋肉の痛み
- 手足のしびれ(末梢神経障害)
- 味覚障害
- 口内炎
- 下痢
- 便秘
- 出血(鼻、歯ぐき)
- 脱毛
- 貧血
- 感染症(のどの痛み)
- 発熱、せき(肺炎)
- その他の副作用(不定期)
- 骨髄抑制(白血球の減少)
- 吹き出もの(顔、頭、背中)
- 爪の変形
- むくみ(顔、まぶた)
主なラムシルマブの副作用
赤文字が、1年後の私に現れている副作用です。
- 主な副作用(数時間~数日)
- 疲労、無力症
- 高血圧
- 下痢
- 鼻血
- 手足のしびれ
- 吐き気・嘔吐
- 脱毛
- 白血球の減少
- 好中球の減少
- 感染症(発熱)
- 口内炎
- むくみ
- 発疹
ラムシルマブ(サイラムザ)の副作用は、パクリタキセルとよく似ています。はっきりと区別はできていません。
抗がん剤の副作用、私の対処
- 便秘
- 鼻血、むくみ(吹き出もの)
- 骨髄抑制(白血球の減少)
- 爪の変形
便秘の対処(1)マグミット
マグミット
マグミットは水分を多く含ませる作用があり、ウンチを軟化・増大させる薬です。
胃酸を中和する作用もあり「胃がん+抗がん剤=便秘」の私に向いている薬として処方され、毎食後「250mg×2錠」を飲み続けています。
便秘の対処(2)ミヤBM
ミヤBM
ミヤBMは酪酸菌を含む整腸剤で、腸内細菌のバランスを整え、便秘・下痢の症状を軽減・改善してくれる薬です。
ミヤBMの特徴は、酪酸菌が生きたまま腸まで届きやすいこと。抗生物質にも耐性があり、毎食後「2錠」を飲み続けています。
便秘の対処(3)ガスコン
ガスコン
ガスコンは、気泡となって胃や腸内に溜まっているガスをオナラとして排出しやすくする薬です。(オナラを少なくする薬ではありません)
私はウンチと一緒にガスも溜まりやすく、お腹の張りはツラい副作用です。毎食後「40mg×1錠」を飲み続けています。
便秘の対処(4)ラキソベロン
ラキソベロン
ラキソベロンは、大腸の運動を活発して排便をうながす下剤です。
どうしても出ないときのレスキューとして、寝る前にコップの水に数滴入れて飲む液体タイプです。効き目が現れるのは約6~12時間後。効果には個人差があり、目安は10~15滴。私は8滴ほどで翌朝スッキリする量です。
私「独自」の便秘対処
便秘は抗がん剤の副作用で、一般的にいわれる生活の乱れ・食べもの等が原因ではありません。でも、いい体調をキープする意味でも適度な運動、とくにウォーキング(踏み台昇降運動)や動的ストレッチをよくしています。
鼻血、むくみ(吹き出もの)の対処
ディレグラ
ディレグラは、アレルギー性鼻炎の症状を緩和するアレグラに、鼻づまりを解消する効果が追加された薬です。
これで鼻血がほとんどなくなりました。顔のむくみ(吹き出もの)も一種のアレルギー症状なので、ある程度抑えることができています。あと、私は花粉症です。春先のグズグズ鼻水も軽減できます。
唯一の難点は「食間に飲む」薬ということ。朝夕「1錠」の服用を忘れると、その効果がよくわかります。
鼻炎とかアレルギー症状を緩和するアレグラのパワーアップ版、ディレグラってのを処方してもらった。3倍はあるデカさ。飲むの失敗したら「うんがっんっん」てなるやつや。 pic.twitter.com/f4lOYbRpHb
— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2017年3月3日
骨髄抑制(白血球の減少)の対処
G-CSFの記録
次回のケモまで一週間、念のため白血球(好中球)を増やすノイトロジン200μgをファイト一発。 pic.twitter.com/MDHU4inXqk— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2017年8月1日
血液検査の結果、白血球が減少していた場合は、主治医の判断で「G-CSF製剤」という白血球を増やす「ノイトロジン」を皮下注射をします。
白血球の減少(骨髄抑制)は、いろんな抗がん剤に共通する副作用。感染症を予防するため、また抗がん剤のスケジュールを遅らせないためにも必要な対処です。
G-CSF製剤の副作用に骨の痛みがあります。とくに血液がつくられている腰骨・背骨の中で一気に白血球が増え、これが内部からの圧迫となって痛みを感じることがあります。
以前は「グラン」というG-CSF製剤を皮下注射していました。基本的にノイトロジンと同じものです。
グランをファイト一発 pic.twitter.com/udTXjG8alC
— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) 2017年5月2日
私「独自」の骨髄抑制(白血球の減少)の対処
主治医にも確認しましたが、白血球を増やす食べものはなく、減少した自覚症状もないとのこと。
ネットで検索するといろいろ出てきますけど、どれも「友達の友達から聞いた話」レベルで根拠はないと思われます。
ただ、血液はタンパク質から作られます。体が作ろうとしたとき、その原料となるタンパク質が少なかったら話になりません。なので私は、タンパク質を毎日しっかり食べるようにしています。
爪の変形の対処
爪の変形に関しては、現在対処法がありません。
- 薄くなった
- カールする
この2つの症状が出ています。薄くなったことでカールしやすいようです。数か月前の体調によって、カールする角度や方向が変わるみたいです。
副作用の変化について
- 軽減した副作用
- 関節・筋肉の痛み
- 手足のしびれ(末梢神経障害)
- 口内炎
- 脱毛
- 感染症(のどの痛み)
- 発熱(CRPの上昇)
など
「パクリタキセル(タキソール)」+「ラムシルマブ(サイラムザ)」を1年以上続けた結果、私は副作用が減って(軽くなって)います。(↓約1年前の副作用)
だからといって、抗がん剤が効いていないわけではありません。効きは少し弱くなりましたが、がんは耐性をつけることなく小さくなり続けています。この理由については、よくわかりません。
私がしていることは、こちら↓も参考にしてください。
↓2年後の副作用はこちら。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- パクリタキセル+ラムシルマブを1年以上投与している。
- 体調の変化(副作用)を相談し、薬を処方してもらう。
- ふつうに健康的と思えることも、1年以上続けている。
- 副作用は、1年前と比較して軽減・減ってきている。
- がんは耐性をつけることなく小さくなり続けている。
- この因果関係について根拠はなく、理由はわかりません。

あとがき
近日中に胃がんに対しても承認される予定の「オプジーボ(ニボルマブ)」は、三次化学療法(3rdライン)として登場するようです。胃がんに対しては、ラムシルマブ(サイラムザ)のほうが効果のある抗がん剤となるみたいです。
ちなみに一次化学療法(1stライン)は、TS-1+シスプラチン(or オキサリプラチン)が選択されやすい抗がん剤です。