抗がん剤をパクリタキセル+サイラムザからTS-1に変更して約3か月、副作用に手足症候群の症状が出はじめました。
手足症候群は、初期の段階でひどくならないよう予防・緩和するのが大切です。私がしている対策、注意していることをまとめてみました。
- 手足症候群について、症状など
- 私がしている対策、注意していることなど
手足症候群について
手足症候群の症状
手足症候群は、抗がん剤の影響で指先・手のひら・足の裏の皮膚が知覚過敏になる副作用です。症状は個人差が大きく、ちょっとした刺激でしびれや痛みを感じたり、進行するとやけどのような痛みになることもある、とのこと。
Wikipedia 手足症候群
- 手足症候群の主な症状
- しびれる
- チクチク、ピリピリする
- 乾燥してカサカサする
- 爪が変形する
- 発疹、赤く腫れる
- 皮膚が硬くなって割れる、めくれる
- 水ぶくれができる
など
板の間で裸足の生活を続けたら、だれでも足の裏が硬くなると思います。抗がん剤の副作用の場合、少しの刺激でも過剰に反応してしまうのが手足症候群です。
症状がひどくなると痛いし、抗がん剤を休薬したり中止になって治療が遅れる可能性もあります。少しでも異常を感じたら、すぐ主治医に相談するようにしています。
私の症状について
私は乾燥する体質のようで、いまは初期から中期の症状です。このまま進行すると、皮膚が硬くなっていくと予想されています。
- スマホが反応しにくい
- 物が滑って落ちやすい
- 本のページをめくりにくい
- 小さいものを掴みにくい
- 爪が薄くなってカールする
など
とくに指先がシワシワになり、指紋がなくなってツルツルに。手袋をしているような感覚になってきました。足はそんなに乾燥せず、爪が手よりも変形しています。
私がしている対策、注意していることなど
手足症候群の基本的な対策
ものを持ったり歩くことも手足の刺激になります。日常生活から刺激をなくすことは無理なので、初期の段階でひどくならないように予防・緩和ケアが基本の対策になります。
【予防・対策1】保湿する
私の症状は乾燥なので、いまは保湿をメインの予防・緩和ケアにしています。
- つねに手と足にヒルドイドを塗って保湿する
- 寝るときはコットン手袋(と靴下)をする
ヒルドイドは皮膚の血行を促進し、乾燥を防ぐクリームです。2種類処方してもらっていて、軟膏(左)が携帯用、ローション(右)が家用です。
寝るときは少し多めにヒルドイド塗り、おやすみ用コットン手袋(と靴下)をしています。症状が緩和され、皮膚が硬くなるのを予防できています。
【予防・対策2】記録する
抗がん剤の副作用・症状は変化していくので、主治医や看護師さんに伝えないと気づいてもらえないこと、わかってもらえないことがたくさんあります。
私の副作用は、手足症候群だけではありません。末梢神経障害や筋肉痛もあり、どの副作用が強く出ているとか自分で判断しないようにしています。症状や気づいたことを正確に伝えて、主治医と相談しながら予防・対策方法を決めています。
手足症候群になる原因、きっかけ
手足の刺激といってもいろいろ考えられます。はっきり特定できなくても、どんな刺激が原因・きっかけで症状が出やすいのか注意しています。もしわかれば、予防・緩和ケアをしやすくなると思います。
- 圧迫系
- 長時間立つ、重いものを持つ、靴・靴下のサイズ
- 摩擦系
- 服の生地・繊維の種類、腕時計・アクセサリー
- 温度系
- 冷たい水、熱いお風呂、金属、気温・冷暖房
- 乾燥系
- 炊事・水仕事、湿度、保湿クリームの回数
- その他
- 直射日光、手洗い、せっけん・ソープの種類
手足症候群の参考になる動画
ファイザーの公式サイト「がんを学ぶ」に、症状や対策などわかりやすい動画が公開されています。
追記1(2018/02/20)
がんサロンに参加して両手を見ていただき、アドバイスをしてもらいました。
- 爪の変形について
- 私の爪は、手足ともに薄くなってカールしています。爪に刺激があるとカールが強くなっていくこともあるので、深爪にならない程度にこまめなカット・ケアをして様子をみてください、とのアドバイス。
- 乾燥について
- 寝るときだけじゃなく、昼間もヒルドイド+コットン手袋を積極的にするともっと予防・対策できるとのこと。いろいろ見直すと、コットン手袋ができるタイミングを見つけることができました。
追記2(2018/06/04)
現在、抗がん剤を「TS-1」から「パクリタキセル+サイラムザ」に変更して約3ヶ月経ちます。副作用は軽減傾向にありますが、症状がなくなるまで数か月はかかりそうです。
症状(ひび割れ)
はじめは、かかとの皮膚が乾燥して硬くなり、ひび割れ(めくれ)てきました。色素沈着で、少し黒くなっています。
しばらくすると、ひび割れとは別に皮膚全体が赤くなってきて痛み(炎症)を感じはじめました。だんだん歩くのがツラくなってくるほどです。
処方された薬
ヒルドイドの次に処方されたのが「ケラチナミン」です。ケラチナミンは皮膚を柔らかくする成分(尿素)を含んでいて、たぶん市販されているクリームと同じものです。
痛みを感じてからは、ケラチナミンに炎症を抑える「アンテベート」を配合してもらいました。
アンテベートはステロイド系の薬でよく効くけど、多用すると効果がなくなってきます。朝夕2回を原則として、いまは痛いときだけ1日1回塗っています。
また、ケラチナミンに含まれる「尿素」はひび割れた部分に塗るとしみてヒリヒリします。ヒルドイドはしみないので、処方は症状に合わせて主治医と相談してください。
買ってよかったもの1「タッチペン」
指が乾燥すると、スマホが反応しなくなってきました。これは100均のキャンドゥで販売されている「タッチペン」です。
108円と思えないほど操作性はよかったです。使用中にキャップをつけるところがなく、無くさないようにちょっと気を使います。
買ってよかったもの2「インソール」
私は体力をキープするためウォーキングを習慣にしています。ひざの負担、歩きやすさ等を考えてスニーカーに「インソール」を入れてみたら、炎症の痛みも軽減しました。
私が選んだのは、DSISの「ソルボ」です。医療用として開発されたインソールで、スポーツメーカーのミズノ等も採用しています。
楽天 ソルボ(インソール)
【まとめ】考えたこと、やったこと
- 日常生活から、手足の刺激をなくすのは無理。
- 初期の段階で、ひどくならないように予防・緩和が基本の対策。
- 私の症状は乾燥なので、保湿をメインの予防・緩和ケアに。
- 気がついたことを正確に主治医に伝え、自分で判断しない。
- どんな刺激に反応をするのか注意して、わかればラッキー。


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