肝臓に転移したスキルス胃がんの治療を続けて3年半。抗がん剤も1st、2nd、3rdラインを試し、2019年9月の下旬からオプジーボを投与することになりました。
オプジーボをする前に、私が主治医から受けた説明、副作用や効果が確認できるまでの期間、注意点等のまとめです。
- オプジーボについて
- オプジーボの副作用について
オプジーボについて
オプジーボの詳しい情報
オプジーボの治療内容等は、静岡がんセンターの患者さん向けの化学療法説明書がすごく詳しくておすすめです。病院でもらう冊子と一緒にご確認ください。
説明書を見る方法は、こちら↓をご覧ください。
今月の下旬からオプジーボを投与する予定 pic.twitter.com/Sfm16Schhf
— 平八郎@胃がんでござる (@igan4th_hey86) September 14, 2019
オプジーボとは
本来、人には免疫機能(T細胞など)があり、がん細胞を攻撃して死滅させる仕組みがあります。ところが、がん細胞の中にはT細胞に攻撃されない方法を持っていて、増え続けるタイプがいくつかあります。
Wikipedia T細胞
がん細胞を忍者にたとえると、術をかける前にT細胞をパワーアップさせ、攻撃のサポートをするのがオプジーボ(免疫チェックポイント阻害薬)です。がん細胞を直接 or 間接攻撃する抗がん剤とは、ここが違います。
一般的に免疫力が上がるといわれる食べものや方法では、こういうパワーアップが起こりません。なので、本庶先生はノーベル医学・生理学賞を受賞しているわけです。
Wikipedia 本庶佑
オプジーボに期待できること
従来の抗がん剤治療では、ステージ4から寛解した人はほとんどいません。延命治療(がんと共存していく)と言われても仕方がないのも事実です。
でもオプジーボは、ステージ4から寛解した人がいます。主治医の話では、治験も含めて2年間投与し、その後3年間再発していない人が論文で複数報告されているとのこと。
治療を受けられない人
- 1型糖尿病
- 関節リュウマチ
- 甲状腺異常症
- 間質性肺疾患
など
また、過去の治療や手術歴によってはオプジーボで治療するのがむずかしい人もいます。詳しくは主治医にご確認ください。
治療スケジュール
オプジーボの基本的な治療スケジュールは、1クール2週間です。投与+13日間の休薬を繰り返します。
- オプジーボを投与し、13日間の休薬
- オプジーボを投与し、13日間の休薬
以下、繰り返し
効果が確認できるまでの期間
パワーアップさせたT細胞が増えるまで、だいたい2か月必要と聞いています。そのため、オプジーボの効果が確認できるのは4~6クール後とのこと。
また主治医と相談し、治療をはじめる前に造影CTと肺のレントゲンを撮る予定です。4~6クール後の造影CTと比較して効果を確認するためです。
オプジーボの副作用について
副作用が現れやすい時期
オプジーボの副作用は、パワーアップしたT細胞が正常な細胞を「がん細胞と誤認」することで起こります。そのため、オプジーボの効果が出てくるタイミングと同じ時期に現われはじめます。
正常な細胞を無差別に攻撃することはなく、誤認は特定の部位単位になるとのこと。なので、ほとんどの副作用が「〇〇炎」や「〇〇障害」でその機能が低下します。個人差も大きく、なぜ誤認してしまうのか詳しいメカニズムはいまのところ不明だそうです。
副作用が現われる人は、だいたい30%ほど。基本的にステロイドでコントロールし、副作用の強さと効果は比例しないとのこと。
主な副作用
副作用は、血液検査の他に体調の変化にも表れます。主治医からは、メモ・記録をして、いつもと違うと感じたことはなんでも相談してくださいと言われています。
- 間質性肺疾患
- 筋無力症、筋炎
- 大腸炎、下痢
- 1型糖尿病
- 肝機能障害、肝炎
- 甲状腺機能障害
- 神経障害、しびれ
- 腎障害、むくみ
- 副腎障害、倦怠感
- 脳炎、意識障害
- 皮膚障害、口内炎
はじめて投与するときは、24時間以内のアレルギー反応(アナフィラキシーなど)も考えられます。自分で対処せず、病院に連絡したり移動できる準備も大切です。
【まとめ】考えたこと、やったこと
- オプジーボの冊子、説明書をよく読んでおく。
- 体調管理は、毎日メモをして記録をする。
- いつもと違うと感じたことは、主治医に相談する。

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