がんの治療【失敗まとめ】続けるために気づいてよかった5つの間違い

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肝臓に転移したスキルス胃がんの治療を続けて2年半。私はいろんな失敗をしてきました。

その中で、治療を続けていくため、気づいてよかった間違いが5つあります。私の失敗を教訓に、だれかが遠回りをしなくて済んだらいいなと思います。

  1. 私が失敗した5つの間違い
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私が失敗した5つの間違い

1.がんを自分で治そうとした

がんは一生つき合う慢性疾患

残念だけど、がんは糖尿病や高血圧症と同じ生活習慣病で治らない病気、つまり慢性疾患です。

がんが治るとは、がん細胞が検査で確認できない状態ことです。一度がんになった人は、完全に消えたと考えずに定期検診を続け、再発など健康チェックを一生していく必要があります。

慢性疾患とはいい体調をキープしていく病気で、治そうと思うこと自体が間違いです。治そうとした私は、出口のない迷路に入ってしまいました。

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2.がんが治る食べ物を探した

食生活の改善はバランスが大切

がんが治る食べ物やサプリを探したけど、ありませんでした。また、体に良さそうな食べ物を選んで食べるようになったけど、意味がないこともわかりました。

例えばですけど、スーパーで売っている野菜には発がん性のある農薬が残留しているから危険だ。もしこれが本当なら、とっくの昔に日本人は絶滅の危機に直面していると思います。

こだわりすぎて「これはがんに効く」とか「これは危険だ」と食材を制限していくと、食べられるものが限定され、栄養のバランスも崩れていきます。

  • 体をつくる → たんぱく質(体の20%)
  • 体を整える → 野菜・果実(ビタミン・ミネラル等)
  • 体の主成分 → 水分(体の60%)

人間は、このすべてが必要です。食べ物ではなく、食べ方・バランスを変えないと食生活は改善されません。

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3.安静を勘違いして衰弱した

どんな治療方法でも体力は必要

安静とは、無理のない範囲で日常生活を続けることです。ベッドの上で寝ていることと勘違いした私は、ムダに筋肉を減らし、体力のない体になって衰弱していきました。

がんにラクで簡単な治療はありません。標準治療、先進医療、治験、どんな治療方法を続けていくにも体力は絶対に必要です。

体力は、筋肉の量と心肺機能に比例します。つまり筋トレ・ストレッチや運動が必要で、いい体調もキープしやすくなります。

運動は、治療を続けていくための絶対条件です。必ず主治医に相談し、無理のない範囲で軽い運動からはじめていくことをおすすめします。

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4.メンタルを甘くみていた

つねにブレない価値観が必要

メンタルが強いとは、ブレない価値観があることです。価値観がないと、とくに次の2つができなくなります。

  • 決断
  • 睡眠

がんの治療は体力が必要だし、選択の連続です。ちょっとした体調の変化でも「進行したのでは」「転移したのでは」と不安になり、眠れなくなります。鍛え続けないと、迷い、悩み、時間だけが過ぎてどんどん焦っていきます。

メンタルを鍛えるため、私はいろんな本を読んでいます。中でも偉人伝や小説は自分と違う価値観に触れることができるのでおすすめです。

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肝臓に転移したスキルス胃がんの治療を続けて2年。その間、私たち夫婦は何度も不安になり、心が折れ、やる気を失いました。 多くの人にサポートしてもらいながら少...

5.自立しようとして孤立した

サポート・支えてくれる人が必要

「助けてください」と言える人がたくさんいるほど、いろんな知恵や方法を教えてもらうことができ、できることが増えていきます。

つまり、たくさんの人にサポート・支えてもらうほど自立することができます。言い換えると、迷惑をかけないように一人で頑張るほど孤立していきます。(後手に回り、結果的に他人に迷惑をかける)

孤立した結果、私たち夫婦は燃え尽き症候群(バーンアウト)になって治療を続けられなくなる危機がありました。治療は順調だったのに、「ここまでかな……」と勝手に限界をつくってしまいました。

「助けてください」と言える人がたくさんいること。そして、助けてもらえるだけの人格を磨いていくこと。これは生涯役に立つ考え方と私は思います。

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【まとめ】考えたこと、やったこと

  1. がんは一生つき合う慢性疾患。
  2. 食生活の改善はバランスが大切。
  3. どんな治療方法でも体力は必要。
  4. つねにブレない価値観が必要。
  5. サポート・支えてくれる人が必要。
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